退職しますの巻 前編

 6月20日をもって退職します。実はもう先月から既に有給休暇に入っているのですが。

 昨年の4月に入社し、1年2ヶ月という短い間でした。1ヶ月半ほど研修所にすし詰めになったり、その後姫路に近い田舎で茹だるような熱さの中毎日工場で実習があり、ゴネて横浜に異動させてもらい、そこでトラブルだらけの毎日の中ラインの責任者をやらされたり。。。とこう書くとかなりネガティブな感じですが、実際はとてもやりがいのある仕事でした。ガラスという材料の特性自体面白かったですし、何しろ製造におけるオペレーションの難しさと面白さは、装置産業でしか味わえないものでした。温度、設備のダメージ、トラブル対応、時間管理などなど、大学で学んだものとは全く違うものでした。現場のおっさんに怒られながら色々学ぶ毎日、だったのです。

 だったのですが、やはり研究への想いを捨てることは出来ませんでした。就活が終わったのがM2になって間もなく、そこから研究の勢いが加速されていきました。そこからの追い込みというか、研究にやりがい、ではなく生きがいを感じたのもその時期からです。最初のピークは11月にあった学会。そこでの発表があまりにも楽しく、また色々な方ともお話させていただいたのがきっかけでした。修論では間に合わなかったかも知れないテーマも、区切りのいいところまでやりきり(そのうち論文にして投稿予定)。後ろ髪をひかれる思いで、そのまま就職してしまいました。

 研究の思いは捨てきれず、ちょくちょく研究室に通っていました。しかしその一方では、修士のときにお世話になっていた某ベンチャー企業にも足を運ぶようになっていました。大学が好きだったのかもしれません。大学に戻りたい、そういう気持ちが強くなっていました。正直このときは仕事があまり楽しくありませんでした。実習は見てるだけ、何にも力になれない自分がとても悔しかったのを覚えています。

 冬の時期にはもう大学に戻る決意はしていました。ただ、研究の道に進むか、ベンチャーを選ぶか
。経済的な事情もありました。しかしベンチャーの社長との対話で、全てが決まりました。「本当に自分の適性が合っていると思うところを選びなさい」こうして自分は研究を選びました。

 止めをさしたのが先日の東日本大震災。原発事故があり、日本はエネルギー不足に悩まされることになります。自分の正義漢というか、ハートに火が付いた気がしました。これだ!という閃きがあり、そこに自分の居場所を見つけたような気持ちでした。

 こうして4月の半ばに課長に退職願を出し(本当はすぐにでも退職したかったのですが、人員の都合で補充が出るまで勤務してました)、5月半ばに会社を去ることになりました。会社の同期にはほとんど相談していなかったため(交替勤務だったので、同期と会う機会がほとんどなかった)、かなり驚かれました。本当に申し訳ない気持ちで、最終勤務日は結局遅くまで残ってしまいました。それでも声をかけてくれる、また会ってくれる人がいるのは本当にありがたいと思いました。

 ここまでが自分の今のエピソードです。ではなんで研究の道に戻ろうと思ったのか?自分はどういう研究者になりたいのか?というのはまた明日書くことにします。というのも今学振の申請時期で、自己評価をどう書くか悩んでいるからです。企業に出すESとは違って、本命1本しかない状況なので、自分を全てさらけ出していいのか?という疑問があるからです。とりあえず自分の気持ちを整理したり、メモに残したりする目的で、WordPressで再びブログを初めて見ました。思考の整理はTwitterじゃ無理です。


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About しゅ

修士課程終了後、某素材メーカーに就職→1年2ヶ月後退職、大学に戻り2011年10月から博士課程在籍。 専門は表面機能材料およびトライボロジー、特にナノカーボン材料の合成プロセスと物性解析。 妻子持ち。7歳長男、2歳長女。 2013年4月よりJSPS特別研究員(DC2) Twitter @sss7sss77 Facebook shu.sawai
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